私のパソコン雑記帖 |
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LaTeX 古文書エディタカテゴリー: PC一般 古文書の書起こし文は、左側に寄せるレ点など漢文の要素と右側に寄せる文字要素を含みますから複雑です。Word などでも出来ますが LaTeX(ラテフ) を使うと美しく仕上がります。LaTeX は組版ソフトウェアで数学式や化学式等の記述によく使われるそうですが、漢文に応用している例があり、それを更に古文書記述に拡張するのがこのサイトの目的です。なお次のサイトを参考にしました。 導入の手順
Win32 Tex, Dviout, Ghostscript の一括インストールLabEditor というサイトからフリーの一括インストーラー LabTex Installer をダウンロードします(Latest Version 1.20 2011年1月5日現在)。 zip ファイルなので保存してから解凍してもよさそうですが、それだとうまくいきませんでした。「開く」を選択してダウンロードします。次にダウンロードされたフォールダの中にある LabTeXInst.exe を実行します。解凍プロセスがあってその後インストールが始まります。通常のアプリケーションソフトのインストールとは様子が違います。TeX Programs のインストールは OK ボタンを押さなくても自動的に進行しました。TeX のインストールが終わると、Ghostscript Dviout と進みますが、ポップアップされる指示に従うだけでほぼ自動で進行してインストールが終わります。 インストールの結果Cドライブに gs / dviout / usr の3フォールダが生成されています。gs は Ghostscript、dviout は自明、usr 以下は Tex 本体ですが、これを展開すると local その下に bin と share というフォールダが生成されています。share は 500MB を超えるサイズです。 テキストエディターのインストールVector DL ページから TexEditor をダウンロードします(フリーソフト)。ダウンロード解凍して(配置する場所はどこでも可) TeXEdit.exe をクリックすると起動します。なおデスクトップに TeXEdit.exe のショートカットアイコンを置くと便利です。起動後「ツール」⇒「設定」を開いてパスを確認します。 早速次のように入力してみます(右図参照)。 漢文用スタイルファイルのインストールTeX/LaTeX Applications by Shinsaku Fujita にスタイルファイルがあります。ここから、
をダウンロードし スタイルファイルを収納するするフォールダー名は任意です。上例は misc というフォールダーに入れましたが、例えば同じ platex の下にある base というフォールダーに保存しても構わない、ということです。今後新しいスタイルファイルが必要になった時は同じように扱います。 サンプルコード(1)このコードは sample1.tex からダウンロードできます。TexEditor で読み込んで「コンパイル」「DVIを表示」を試して下さい。以下コードの解説。 参照:dviout
1行目:B5横置き、縦書きを設定。参照:文書クラス これに合わせてビューワー(dviout)も Pager から B5 Landscape を設定する必要があります。 サンプルコード(2)このコードは sample2.tex からダウンロードできます。TexEditor で読み込んで「コンパイル」「DVIを表示」を試して下さい。以下コードの解説。 参照:dviout
1行目:A4縦置き縦書き、2段組を設定。参照:文書クラス これに合わせてビューワー(dviout)も Pager から A4 Landscape のチェックをはずす 等の設定する必要があります。ただしデフォルト設定はこのようになっています。 合字「ヨリ」の入力合字「ヨリ」にはユニコード番号 309f が振られています(16進コード)。一方 Windows は基本的にユニコードをサポートしています。従ってスタイルの設定に ¥usepackage{utf} を入れ、本文の中で ¥UTF{309F} と入力すると合字を表すことができます。ただ Windows OS や Office のバージョンによっては、該当するフォントが収録されておらず合字を表せないことがあります。その時は後述する「文字鏡のインストール」を参照して下さい。 PDF 出力sample1.dvi / sample2.dvi 等は dviout からそのまま用紙サイズを選定して印刷できます。ただしメールに添付して他人と共有しようとするなら PDF など汎用性のあるドキュメントに変更する必要があります。その方法もいろいろあると思われますが、ここでは PDF 仮想プリンターに出力して問題なく変更できたことを報告するにとどめたいと思います。sample1.pdf / sample2.pdf は CubePDF という仮想プリンター(フリーソフト)で出力した例です。 以上で LaTeX 古文書エディターの導入は終了です。以下はユニコードで「ヨリ」の合字が表せない場合の代替方法です。 文字鏡のインストール文字図形閲覧ソフトウェアから MOCFSMAP012.ZIP をダウンロード解凍します。また同所から MOJIKM0D.EXE (font name: Mojikyo M113) をダウンロードします。次に Kohsaku HOTTA's page から mjfonts2.lzh をダウンロード解凍します。解凍して得られた mjfonts2 の中に「Mjfont パッケージのインストールと利用方法」というテキストがあり、以下の作業はこのテキストに従って進めます。ページ(13)からページ(17)までの Step1~Step3 です。補足します。
以上の準備が済んだら、サンプルコード sample1.tex / sample2.tex で スタイルの設定を ¥usepackage{utf} から ¥usepackage{mjfonts} 変え、本文内で ¥UTF{309F} を ¥TMO{069681} 変えます。これで文字鏡フォントを使った合字「ヨリ」を表すことができます。 文字鏡補足上例は文字鏡のフォントのうち合字「ヨリ」を含む部分だけをインストールしましたが、この中に江戸仮名が含まれています。TMO{069301}~TMO{069513} がそれです。通常書起こし文では江戸仮名を現在のひらがなに書き換えるならわしです。従ってあまり使い道がないかもしれませんが、江戸仮名ひらがな対応表などを作るのには便利かもしれません。 文字図形閲覧ソフトウェアから MOTTF020214.ZIP をダウンロードして解凍すると、33個のフォントファイルを一挙に入手できます。上例はその内の一つを利用したケースです。33個全部を利用することは勿論可能です。ただしマップツールが番号を入力して検索するだけですから、実用に耐えないと思います。本来の高度なマップツールは有料でしか手に入らないようになっています。部首からだけの検索だったら文字鏡番号表を利用できます。 |
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